UD(ユニバーサルデザイン) vs BF(バリアフリー)
■よく、UDとBFを混同されている方がおられます。全くもって違います。バリアフリーとは、読んで字の如く、バリア(障壁)をなくす(フリー)といことです。では、一方のUDとは、何でしょうか。
もともとは、提唱者たるロン・メイス氏の7原則から始まりました。愛知県などでは、「共用品」と呼んだりしていました。
UDとは
■ロン・メイス氏は、次の7原則を提唱されました。
項目 | 説明 |
---|---|
1.公平性 | ・誰でも利用できる(体の不自由な人だけではない) |
2.自由度 | ・いつでもどこでも、使いやすい方を選べる、つまり選択機会がある |
3.単純性 | ・簡単に使える |
4.わかりやすさ | ・欲しい情報がすぐ理解できる |
5.安全性 | ・危険性が低い |
6.低負担 | ・少ない力で使用・利用できる |
7.スペース | ・十分な大きさや広さがある |
■バリアフリーとはどちらかと言えば、健常者用に作られたモノを体が不自由な人が使えるようにしたもの、ユニバーサルデザインとは最初からそれを想定して、いつでも、誰でも、どこでも利用出来るようにしたものということです。
点字ブロックはUD? BF?
■よく見かける点字ブロックですよね。目の不自由な方にとっては、これがあるかないかは、死活問題ですよね。
自分がアイマスクをしてみれば、よくわかると思います。進めていいのやら、ストップするのやら、さえわからないものです。
ところが、この点字ブロックが歩道にあったりすると、問題が発生します。例えば、車椅子のキャスターがこのブロックの溝にはまってしまうのです。
あるいは私のように、自転車通勤や通学だと、このブロックにはまってしまうと、ハンドルをとられてしまうのですよね。
つまり、点字ブロックはバリアフリーだが、皆が使えるユニバーサルデザインではないということになりますね。
この音、なーんだ?
■この音、知っていますか。
よく聞く音だと思うのですよね。駅はもちろんのこと、大学の入り口などに設置してある音です。これは、何だと思いますか。
■盲導鈴(もうどうれい)といって、目の不自由な方を安全に建物の入口等に誘導するための音声誘導装置です。電子音ですが、場所によっては、鳥の鳴き声だったりすることもあります。
これはどちらでしょうか。私などは、この音、大好きです。心地いいのです。ところがですね。人によっては、赤ちゃんなどにとっては、不快な音となり、頭痛がしたり、体調が悪くなったりする人もいるらしいのです。
万人が使えるモノや施設というのは、かなり難しいですよね。
ポイントは、我々全ての者がいつかは、UDが必要になるということです。いつ事故や病気にあうか、わかりません。そして、極めつけは皆が年をとるということです。元気な時から、考えていきたいものですね。